「エンタメ」カテゴリーアーカイブ

映画「静かなる一頁」

いつもは多くの人に人気のある、娯楽性の高い映画を観るのですが、たまたまレンタルショップで、ロシアの映画監督アレクサンドル・ソクーロフの「静かなる一頁」をレンタルしてみました。たまには、自分に理解できるかどうか分からない、ちょっと難しそうな映画も観てみたいと思ったわけです。観はじめて、これはかなりの忍耐を要する映画だと思いました。その思いは、最後まで続きました。最後まで早送りせずに観通すことができるか、心配もしながら、なんとか最後まで観ることができました。世の中には、「静かなる一頁」のような寡黙な、忍耐を要する映画があということを知っただけでも、新鮮な気分を味わえました。私にはかなり難しい映画でしたが、私なりに楽しめたし、面白かったです。「静かなる一頁」はドストエフスキーの小説「罪と罰」からイメージされた映画のようです。「罪と罰」における「老婆殺し」の話が出てきます。主人公の男性がそのことを出会った少女に告白します。少女の驚愕する顔がとても印象的でした。

 

小説「サヨナライツカ」

作家の辻仁成さんの小説は、何冊か読みました。いろいろあるなかで、「サヨナライツカ」という小説が、私のお気に入りです。せつない恋愛小説です。泣けます。辻仁成さんの妻であり、女優である中山美穂さんが主演で、映画にもなりました。私は小説を先に読んでいて、その後映画も観たのですが、中山美穂さんが演じる女性は、小説のなかのイメージにとても近かったです。小説も映画もなかなか素敵でした。その「サヨナライツカ」の中にあるセリフで、「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと、愛したことを思い出すヒトとにわかれる」というのがあります。その言葉が最後まで尾を引いているというか、作品全体のテーマのようにも感じる言葉で、印象に残りました。私は愛されたことを思い出す方ですね。いや、相手によるかな。愛した方を思い出す相手もいますね。片想いだったから、余計にそう思うのかな。旦那の場合は、両想いだったから、どちらにも当てはまるかな。

建築設計の竹元教授役ムロツヨシ

NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」のキャストのなかで、建築設計の竹元教授役、ムロツヨシの演技が好きです。ユニークというか、存在感があります。声がやたら大きくて、常にまわりに緊迫感を与える厄介な存在でもあるけれど、面白いです。ムロツヨシさんは、劇団を主宰していて、演出脚本、役者もこなす人です。劇団としては、たまに公演があり、チケットは即座に売り切れというマニアックな人気を持っているとのこと。そういう芝居も面白そうです。彼は高校の頃、数学が得意で、東京理科大学に合格、入学して1カ月ほどして、役者になる決意をして、その後は大学に行かず、中退しているそうです。すぐに役者として成功したわけではなくて、不遇の時代が長くあったとのこと。でも、あきらめずに、やりつづけた結果、今の彼の成功があるということですね。やっぱり好きなことは、やりつづけないと、いけませんね。しかし、みんなが最終的に成功するとはかぎらないから、才能も必要でしょうが、どちらにしてもやりつづけないと、どうにもなりません。

 

セカオワの紅白初出場!なるか

年末の紅白の出場歌手が決まりましたねー。私の注目は、Sekai no owari、通称=「セカオワ」です。うわー、楽しみだなぁ、何を歌うんだろうか。まさか、セカオワが紅白に出るようになるだなんて、誰が思ったでしょうかね。もう、嬉しいです!♪RPGと♪眠り姫を歌ってくれると超うれしいかもしれない。どっちもいい曲ですよ。♪RPGに関しては、Youtubeでは200万回くらい視聴されていますから。あのRPGは、何回みてもいいですよ。CDについているRPGのPVは、Youtubeとは違うので、Youtubeを見てしまうのでした。CDについているPVは、PVでまた面白いのですよ。レコーディング時の様子が映っているので、なかなかいいです。しかも、足、骨折している状態が映っています(有名な話です)。そして、決定のニュースが届いてがっかり。セカオワの名前がなかったよー。絶対に濃厚だとかかれていたニュースははずれでしたね。私は、それが決定だと思っていたら、よく読みなおしたら、希望の話だけだった。残念だけど仕方がない。彼らは、みんなで一緒に年越しをするのだろうか?

『サザエさん』の最終話

長谷川町子による『サザエさん』は国民的な漫画ですね。その最終話に関して、面白い話を友人から聞きました。最終話は、姉妹社という今は無い出版社から出版されました。単行本の68巻目が最終巻で、そのラストに「ひょうりゅう記」というのがあり、それが最終話です。しかし、その後、朝日文庫版では出版されて以来、「ひょうりゅう記」は未収録になっています。未収録になった理由はいろいろあるようですが、ちょっと差別的な表現があったようです。最終話の内容としては、サザエさん一家が乗っていた船が沈没してしまいます。漂流して島に辿り着き、原住民に捕まってしまいます。原住民は人食い人種です。サザエさん一家は、食べられてしまう危機的状況に。そこで、サザエが知恵を働かせて、なんとか命拾いするという内容のようです。原住民が黒人であることが差別に繋がると判断されたのかもしれません。

とにかく、今もテレビのアニメとして愛され、放送が続いている『サザエさん』の一家が、あの家から外へ旅行に出ること自体、新鮮な行動ですね。

のだめカンタービレ全編

友達の家に泊りました。たっぷり時間はあるので、なにか映画でも観ようかとなりました。友達はDVDもVHSテープも大量に持っていて、いろんな映画やドラマがあります。その中から一つを選ぶのはなかなか難しいけれど、懐かしいドラマを見つけました。それは2006年に放送された「のだめカンタービレ」です。VHSテープで全11話揃っています。そのうえ続編のヨーロッパ編スペシャルや最終章の映画のDVDもありました。それらを最初から全部観たいと言ったら、友達も観たいとなって、夕方ぐらいから観はじめて、全11話を徹夜して観ました。なかなか見応えありましたが、相当疲れもしました。朝方ダウンして眠りにつき、起きたら夕方でした。そして、もう一泊することになって、続きのスペシャルと最終章の映画も観ました。もう「のだめカンタービレ」ワールドというか、どっぷりと浸かって、堪能しました。今観てもじゅうぶん面白い作品です。たくさんのクラシック音楽が流れ、それもよかったです。

マノエル・ド・オリヴェイラ

マノエル・ド・オリヴェイラというポルトガルの映画監督は現在104歳です。世界最高齢の監督です。今年も新作「家族の灯り」という映画を作っています。凄すぎます。若い頃はレーサーだったようです。ときどき映画を撮って、でも全然売れず、映画監督として認められはじめたのが80歳辺りからです。1993年の映画「アブラハム渓谷」が好きで、それを観て以来、彼の作品をできるだけ観るようにしました。この10年間は、新作が作られるたびに日本の映画館で上映されますが、それ以前の作品は、稀に特集上映されるだけで、それも殆どが東京だけの上映なので、観るチャンスがなかなかありませんでした。また、大手のレンタルショップを訪れても、彼の昔の作品は置いていません。たとえば「神曲」「カニバイシュ」「階段通りの人々」「メフィストの誘い」等などの1980年代、90年代の作品です。テレビ放映は殆どされません。DVD-BOXとして発売はされていますが、高価ですし、できれば映画館で観たいです。

松竹新喜劇の藤山寛美

松竹新喜劇の一時代を築いた藤山寛美の舞台を久しぶりにDVDで観ました。「幸助餅」という演目で、大国屋の主人である幸助が大の相撲好きで、相撲に多大なお金をつぎ込んで、とうとうお店を潰してしまいます。大国屋の再建を願う遊郭の女将が、幸助の妹を身受けして、30両のお金を幸助に渡します。妹は生娘の状態で、奉公人として預かるから、一日も早く店を再建して、妹を迎えに来るようにと女将は言います。さらに、相撲のことは忘れて、懸命に仕事に精を出すようにと言います。幸助は真剣に商売の再建を果たすと女将に約束をします。しかし、女将と妹と別れてすぐに、自分が応援していた雷という関取とばったり出くわします。雷は大関に昇進していて、立派になっています。幸助は嬉しさのあまり、手にある30両を祝儀として雷に渡してしまいます。反省したときは遅し。自分の馬鹿さ加減に呆れかえります。その後の泣き笑いの展開は書かずに置きますが、藤山寛美は今観ても、十分面白く、傑作と思いました。

 

マイケル・ジャクソン

マイケル・ジャクソンは一世を風靡しましたが、晩年は様々な問題を起こし、世間を騒がせました。でも、完全復活して2009年「THIS IS IT」というコンサート・タイトルで50回の公演を予定していましたが、その公演スタートの直前に急逝しました。チケットは全公演、即日完売していました。今もその死は謎に包まれています。亡くなってから、公演に向けてのリハーサル映像をかき集めて編集し、1本のドキュメント映画に。そのタイトルも「THIS IS IT」です。映画館で上映されました。私は観に行かなかったけれど、遅ればせながら最近、その映画を観ました。歌声、ダンス、なにもかも軽やかで、死の予感はありませんでした。一説によると、リハーサルの間もふらふら状態のことが多く、映画として編集された部分だけが元気な姿で、元気ではない部分はすべてカットされているという噂もありますね。1曲が流れる間にマイケルの衣裳が何度も変化します。1曲通して同じ衣裳というのがないから、それが元気な部分だけの映像の根拠になるということです。真相はわかりません。